金融規制改革の方向性

金融規制改革の方向性

第6章は「より安全な金融システムの構築」で、金融システム改革について展開している。ここで注目すべきは、大恐慌後の金融規制が自由化されてきたことを問題にしていないことだ。むしろ、大恐慌後に作られた金融規制のあ
り方が古くなった、次々に起こる金融革新に対処することができなくなった、というのが彼らの考えである。時代遅れの規制システムの脆弱性が米国経済を第2の大恐慌寸前まで追い込んだというわけだ。金融仲介について、直接金融、間接金融の説明をした後で、今回の金融危機は、この金融仲介の崩壊であり、@信認喪失の伝染、A取引先への伝染、B調整による伝染-という3つの伝染で崩壊が連鎖していったとしている。さて、それでは規制改革をどのように進めようとするのだろうか。現在のシステムの脆弱性は、どこにあるかというと、@金融機関の自己資本や流動性の確保が不十分、A大手金融機関への不十分な監督。監督責任が分散し、統括的な監視の欠如、B政府の金融機関への監督が不十分-の3つを挙げている。こうした脆弱性を克服するための具体策として、第1に、金融サービス監視協議会を立ち上げる。財務長官がトップになって、金融機関を包括的に監視調整する組織だ。第2に金融市場の包括的規制の実施を掲げる。店頭デリバティブ市場、資産担保証券市場の規制や、清算機関の設置とそこへの機能移転、連邦準備銀行の機能強化を進めていくという。これは、デリバティブや資産担保証券市場がほとんど相対取引だったにもかかわらず、規模が大きくなり監督・規制の対象になっていなかったことを踏まえて、打ち出した案だ。こうした新しい監督・規制のやり方は、米国1国だけではなく国際的に協力して進めなければ、実質的効果は得られないだろう。 G20あるいはIMFでの協議が必要となってくる。

 

また、金融取引の不正から消費者を保護する必要性も挙げている。従来は、ミクロ的な監視が中軸だったのだが、今後はマクロ的な監視・検査、マクロブルーテンスが不可欠だとしている。この金融規制改革は、医療保険改革が一応決着したいま、2010年のオバマ政権と議会との重要課題となることは間違いない。

 

 

年始から為替相場で再燃した欧州債務危機の一角にいるポルトガルの国債入札が、今晩7時半に予定されている。昨日は日本の野田財務相が欧州危機の救済に乗り出す考えを示し、また、欧州中央銀行(ECB)がポルトガル債を継続して購入したのではとの観測も入り、ユーロドルは堅調に推移している。日本が表明したのは、欧州金融安定基金(EFSF)が発行する債券の購入で、外貨準備を使用すると表明しているもののユーロには好材料と捉えられた。本日の入札ではユーロ圏内各国の意地もあるだろうし、何とかして順調に進みそうだ。明日には同じ債務国であるスペインやイタリアの国債入札を控えるが、一旦はユーロ買いの動きになりそうだ。その場合、今月6日に下落し始めたレベル、1.31ちょうど近辺が目先ターゲットとなる。

ページランク5の相互リンク集なら「FX.info」